道中5

 

この木のカタチや色、質感も同じ枝なのに違う

 

とても面白いんだよ

その中に綺麗さがあるんだ

 

石も火山とか思い起こさせるようなね

 

ビー玉は角度を変えると沢山の模様が見えてくる

 

ほらと掲げビー玉を目に街頭の光が反射し

あまり光がないせいか少し変わった光を放つ

 

 

 

 

 

 

 

道中4

うーん

 

 

何か考えてる様子で

 

 

うなっている

 

突然顔を上げた

 

 

そうだな

ちょうど良い少し手伝って

 

 

 

着いたのはスーパーの向かいにある公園だった

 

 

今目についたものを集めていてね 

と近所らしき道や風景、電柱など映った写真や小枝、石、ビー玉

 

なんだか小動物みたいな

なんて言ったらいいんだろう

笑ってしまった

 

それがわかったのか

 

何故か少し得意気な表情で話し始めた

 

 

 

 

 

道中2

 

思わず手に取りかけた缶詰を

落ち着きを取り戻すよう商品台に戻そうとした瞬間

目の端で何かを捉えた

 

視界の隅の方で何か動いている

 

視線を移すと

 

男性が

何なのか商品台に目線に合わせるように商品台の木枠を至近距離で見ていた

 

 

 

なんだこの人 

 

めっちゃ商品じゃなく台の方を凝視してる

 

何だろう?

 

 

買い物してる人混みの中目立っている

 

凄んごく目立ってるんですが

 

 

 

 

そう思いながら商品を置く

がしかし置き方が悪かったせいか商品陳列が一部崩れ

 

不幸なことに

その男性の足に落ちた

 

 

 

 

 

道中

 

いらっしゃいませー

只今タイムセール中ですー

 

 

 

 

スーパー??

???

 

教えられた住所に着くと威勢の良い声と共に

ファミリー連れやご年配の方が店前に集まり

活気に溢れていた

 

釣られて少し覗いてみる

おお魚安い

こっちは野菜袋詰め放題

 

缶詰安い

期限近いからってこんな値段

‥いやいやいやい

 

買い物しに来たんじゃなくて

 

 

 

本2

店主は訪ねようと手に待っていたノートを見ていた

 

 

「 うちで売ったヤツだな」

 

 

そしてすぐに本を読み始めた

 

 

 

‥‥ん

 

 

 

えと、私何かはなしたっけ?

 

 

まあいいともかく

 

 

 

突然すみません

このノートの落とし主を探しているんです

名前も何も無く

 

ただここの商店の名前が残されていて

 

 

何か知りませんか?